本日の日本経済新聞朝刊に、明治安田生命保険が2030年度までにIFRSを採用する旨の記事が掲載されました。
明治安田生命保険がIFRSベースの内部管理を行うという内容は、本年6月26日の同社の経営計画資料において、10年後に向けた3つの取組みとしてすでに公表済みです。
まだ10年も先かい!というツッコミはさておき、日本経済新聞が記事として取り上げ、大手保険会社が動き始めているというニュースは少なからずインパクトがあると思います。
というのも、先日の投稿にも記載しましたように、東京証券取引所の公表資料によると2020年6月末時点のIFRS適用会社数は234社ありますが、なかでも銀行業や保険業は導入が遅れている業種といえます。
銀行業でのIFRS適用会社はゼロ、保険業でも1社のみという具合です。
今回のニュースを契機として、銀行業や保険業でもIFRS適用が加速していく可能性が高いのではないでしょうか(実際はまだ適用予定を公表していないだけで、すでに水面下で適用準備を進めている銀行や保険会社も多いと思います)。
銀行業や保険業には東証の時価総額上位企業も多く、これらの業種でIFRS導入が進めば、IFRS適用会社の時価総額合計は東証の時価総額ベースの50%を超えてくるでしょう。
(なお、明治安田生命保険は相互会社であり東証上場企業ではないため、東京証券取引所の公表資料にあるIFRS適用会社数には今後もおそらく含まれないと思われます。)