IASBからのれんの会計処理に関するDPが公表-のれん非償却を維持へ

3月19日、IASBからのれんの会計処理に関するディスカッション・ペーパー(DP)が公表されました。

昨年12月15日の投稿で、「のれん償却に賛成という声は、私が書いた当時(2018年9月)より増加している印象ですが、現状の個人的な見解は従前と変わりなく、のれん非償却に落ち着くのではないかと考えています」と記載していましたが、今回のDPにおけるIASBの予備的見解もやはり、のれんは償却せず、減損テストのみモデルを維持する旨が明記されました。

今回のDPに記載されているのれん償却の再導入派の意見を読んでみても、やはり個人的に目新しいと感じるものはなく、これではのれんを非償却とする従来通りの方針に落ち着くのもやむを得ないと思います。

なお、その他の予備的見解として、減損テストの簡素化(年次減損テストの免除および使用価値の見積りの簡素化)や、のれんを除く資本合計の表示などが挙げられています。

IASBは今後9月15日を期限としてコメントを受け付けるとしています。