弊著「先行開示事例から学び取る IFRS導入プロジェクトの実務」(中央経済社)が増刷されました。
初版がおよそ7年前。
当時はまだIFRS適用企業が50社前後しかなく、IFRSの強制適用も見送りが決定していました。
そのなかでIFRS導入プロジェクトの進め方を解説した本。
普通に考えれば、誰もが「そのテーマで売れるわけないやろ」と口を揃えるような状況です。
それでも一人でも困っている担当者がいるなら、その人のために出版する意味はあると思って書きました。
編集長もよくこのテーマでの出版に、GOサインを出してくれたと思います。いまでも感謝しかありません。
とはいえ、いざ書くとなると、一日の仕事が終わった夕方以降や土日の朝から喫茶店にこもって書くという日々の繰り返し。
途中で何度も心が折れそうになりました。
時給に換算したら東京の最低賃金を割っとるぞと笑
爆発的に売れないのはもう分かってる。それでも、必要とする人の手に渡って少しでも役に立ってほしい、細くていいから長く売れ続けてほしいという気持ちで書き上げた記憶があります。
2022年になっても、まだIFRS適用企業は300社にも満たない程度です。いまだ任意適用の範疇を脱していません。
そのような環境下でも一冊一冊が必要な方の手にわたり、その積み重ねによってこうして増刷となりました。
当初から「ゴール逆算方式」でのプロジェクトを一貫して推奨してきましたが、リモートワークや在宅勤務を強いられ、効率的に業務を進めることが難しい今だからこそ、この本の内容が活きると思っています。
手にとっていただいた方々や、初版から7年も経過したタイミングで増刷の対応をしてくれた編集長および中央経済社の皆さま、共著者の武田先生にも心から感謝します。