「収益認識に関する会計基準」セミナー開催後の振り返り

先日の投稿でご案内しましたとおり、3月7日に「収益認識に関する会計基準」の解説セミナーに登壇しました。

1時間半という短い時間ですべてを網羅的に解説することは困難なため、今回はこれまでの実務経験を踏まえたうえで、具体的な検討が求められる可能性が高い論点や基準を読むだけでは理解が難しい箇所を中心に説明しました。

収益認識基準はIFRS第15号の定めを基本的にすべて取り入れていることから、従来の細則主義と呼ばれる日本基準の考え方ではなく、原則主義と言われるIFRSの思考方法を意識しなくてはなりません。

実務でも、この点を知らないまま各論点の検討に着手している担当者が多いことに驚かされます。

今回のセミナーでも、5ステップや各論点という具体的な話に入る前に、収益認識基準の前提となる思考方法を話したうえで、各論点を設例を交えて話しました。

この思考方法の話が特に受講者に響いたようで、以下のようなアンケート結果をいただきました(原文から抜粋)。

今回、収益認識基準の基本を学びたいと思い、受講させて頂きました。簡潔にわかりやすいご説明を頂けたので非常に有意義な時間となりました。日本基準とIFRS基準の思考方法の違いについては意識したいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

なかなか単語だけだととっつきにくいところでしたが、IFRSの考え方から整理していくこと、具体例を考えながら検討していくことで、だいぶ整理することができました。

読みにくい基準という印象でしたが、セミナーを受講して理解が深めることができました。今まで聞いたセミナーで一番分かりやすかったです。

難しい言葉を噛み砕いて説明してくれるので分かりやすかった。

これまでは社内研修でしか触れる機会がなく、また新基準対応の実務に直接携わっていなかったので理解が十分でなかったが、実務経験の豊富な外部講師による説明は非常にわかりやすかった。

収益認識基準は読みにくい!という声を私も頻繁に聞きますが、これは基準自体が一般的かつ抽象的に記載されていることに加えて、聞き慣れない単語(履行義務や独立販売価格、別個の財又はサービスなど)が頻繁に登場することにも起因していると思います。

(かくいう私も、数年前に初めてIFRS第15号を読んだときは「何を言うとんねん」と何度呟いたか分かりません)

このような基準ですので、今回のセミナーではなるべく平易な言葉に置き換えるとともに、設例を多用して解説しました。

「数回に分けて開催してほしかった」という声もいただいておりますので、また機会があれば今度は複数回に分けるか、あるいは丸一日かけてゆっくり話したいと思います笑

仕事終わりにご参加いただいた数十名の皆さまをはじめ、主催者である株式会社ラウレアの担当者の皆さまもありがとうございました!

社内勉強会もご要望に応じて開催しておりますので、収益認識基準の内容を解説してほしいという方は、お問い合わせフォームからお願いいたします。