四半期報告書廃止を盛り込んだ金商法改正案、参院財政金融委員会で可決!

企業の四半期報告書廃止などを盛り込んだ金融商品取引法改正案が、16日の参院財政金融委員会で可決しました(以下、本日の日本経済新聞朝刊より一部抜粋。太字は吉岡加筆)

企業の四半期報告書廃止などを盛り込んだ金融商品取引法改正案が16日の参院財政金融委員会で可決した。今国会で成立し、2024年4月から決算短信に一本化となる公算が大きくなった。

改正案は24年4月から第1、3四半期の四半期報告書を廃止して決算短信にまとめると定める。かねて非上場企業が提出してきた半期報告書の提出を上場企業に求める半期報告書は第2四半期報告書と同じ内容、分量を想定する。

数を減らす分、一つ一つの報告書が持つ重要度が高まる。そのため、半期報告書を一般に見られる公衆縦覧期間を現在の3年から5年に伸ばす。代表取締役の異動など会社に重要事項が生じた場合に出す臨時報告書も現在の1年から5年に延長する措置を講じる。

というわけで、いよいよ来年4月から四半期開示が決算短信に一本化される可能性が高くなりました。

私自身も「経理担当者の実務負担の軽減および長期的な企業価値向上の観点からは、四半期開示を見直して開示書類を一本化すべき」という意見をこれまでも投稿などで何度も述べてきましたので、今回の可決でやっと四半期開示が変わるのかという思いです。

一方、半期報告書や臨時報告書の公衆縦覧期間をいずれも5年に伸ばすということで、個人的にはその必要はなく従来どおりで良いのではないか(特に臨時報告書の縦覧期間って5年いる?)と思っていますが、まぁこちらは特に企業の負担が増えるわけでもないですから、むしろ短信への一本化を素直に喜びたいと思います。