本日の日経産業新聞に掲載されている「18歳の会計士が可能に 商機でも資格学校が沸かぬ理由」という記事について。
4月1日に改正民法の施行で成人年齢が下がり、18歳と19歳が「大人」になったことで、公認会計士や医師などの資格を18歳で取得できるようになった。その一方で、資格学校側はこれを冷静に受け止めているとのこと(以下、日経産業新聞から一部抜粋)。
公認会計士の資格を得る際は試験に合格した後で、2年以上の実務補習が必要だ。18歳で取得するには、中高生ならば授業や部活と両立することになる。実質的には相当に高いハードルだ。
国家資格を得られる年齢の引き下げは資格学校が新規顧客を獲得する好機のはずだが、現時点では冷静な反応が多い。「18歳での取得は事実上、無理に近い」という認識でほぼ一致しているからだ。
法務省の担当者は「18歳でも国家資格が取れることで、若者には社会の一員だというメッセージを発信したい」と法改正の狙いを強調する。中長期的な視点で日本の活力を取り戻すには、成人年齢を引き下げた効果を具体的に発揮するための規制緩和や制度変更などが必要になる。
今後「18歳成人」が社会全体の一般的な意識として定着していけば、18歳で公認会計士になることを本気で目指す若者が現れてくる可能性は十分にある。国はそれを実現させるために必要な法制度などの環境を整えることが必要だ。資格学校も若者の意欲を受け止め、後押しするような努力が求められる。
成人年齢は引き下げられたものの、公認会計士の資格学校としてはひとまず静観のようです。
日本の活力を取り戻す必要があることには私も同意です。ただ、それを成人年齢を引き下げることで18歳の若者に押し付けるのはいかがなものかと。
若くして公認会計士に合格することは素晴らしい道の一つだと思うが、個人的には、18歳での公認会計士の資格取得を目指すより、むしろ「もっと自由に遊んで、旅に出て、いろんな文化に触れて、多くの人に出会って、恋をして、人生を楽しめ」と言いたい。
それでも会計士になりたいと思うなら、そこから勉強すればいい。25歳で合格したっていいじゃない。
人間の厚みや深みは、どれだけ人生を遠回りしたかで決まると思っている。失敗しようが遠回りしようが、恥ずかしがることなんてない。堂々と、胸を張って遠回りすればいい。
公認会計士に合格しても、ビールで乾杯できないのはつまらんよ。
なお、記事にはこんな続きが。
「成人になったらやりたいこと」を尋ねた設問では「選挙の投票」が59%で最も多かった。2位は「クレジットカードを作る」(34.1%)、3位は「部屋を借りて一人暮らし」(30.3%)と続く。「国家資格を取る」(23.1%)は5位で、最下位という結果になった。
なんだ、私が言うまでもなく、若者たちには他にいろいろとやりたいことがあるということか。
ただね、もっと大きな夢を持ちなさい笑