昨日の日本経済新聞朝刊に「決算短信のAI翻訳提供 都、英文開示を支援 東証スタンダード・グロース市場 海外投資呼び込む」という記事が掲載されています(以下、記事より文章と図を一部抜粋)
東京都は東京証券取引所のスタンダード・グロース市場に上場する企業の英文開示を支援する。人工知能(AI)の翻訳ツールを提供し、決算短信などを手軽に英訳できるようにする。
(中略)決算短信や決算補足説明資料、適時開示情報をAIで自動翻訳し決算独特の用語にも対応できるようにした。精度は9割以上で、複数のネーティブに不自然さがないことを確認した。

グラフのように、2024年12月末時点における我が国での英文開示率はプライム市場が先行しており、特に決算短信ではプライムが90%を超えるのに対して、スタンダードとグロースでは25%程度に留まっています。
記事では、「英文開示にはコストがかかるため資金力で差が出ている」とあり、たしかにそれも要因の一つかもしれませんが、そもそもスタンダードやグロースの企業が海外投資を呼び込む必要性までを感じておらず、むしろ作業負担が増えるのを嫌って英文開示をしていないというのもあるかもしれませんね。
なお、翻訳ツールは最初の3ヶ月は無料で利用でき、その後はユーザー数に応じて料金が異なるようです。

