久しぶりに対面でのセミナーを行いました

今年はセミナーが相次いで延期や中止となっていますが、先週対面でのセミナーをさせていただきました。

とはいってもこのような状況下のため対面は10名弱で、その他の数十名の参加者はWEBセミナー形式での開催でした。

今となっては当然のように終始マスクを着けてのセミナーでしたが、目の前に少数でもリアルの参加者がいるということに改めて落ち着きとありがたさを感じました。

さて、今回のテーマは「在庫保有のメリット・デメリット」について。

これまでも経営顧問先など様々な会社から在庫保有の方針について相談を受けていますが、数字を扱う管理部門は無駄な在庫は極力減らしたい。一方、取引先と向き合う営業担当者は余裕を持って在庫を保有することで販売機会を失うことを避けたい

このように、立場が違えば在庫保有に対する考え方やベクトルが異なるというのが一般的です。

今回はある会社の経理部門から「主に営業担当者に向けて在庫を過剰に持つことのデメリットを話してほしい」という依頼でした。

当初はその内容で了承のうえ資料を作成してみたものの、デメリットのみが記載された資料では営業担当者の考えを真っ向から否定するだけの内容となってしまいます。

これでは営業担当者に理解を促すどころか、より対立を深めてしまう可能性も考えられます。

そこで、私から「メリットも入れて営業担当者側の考えをこちらも理解したうえで在庫のデメリットを説明したほうが、よりお互いの理解や関係性が深まるのではないか」と提案させていただいたところ、会社からもぜひそうしてほしいということで表題のテーマとなりました。

セミナー後はいくつか質問も交わしながら、営業部門と経理部門でひとまずは共通の理解が得られたように思います。

もっとも、私がどれだけ事前準備をしっかり行い、受講者満足度の高いセミナーを行ったところで簡単に受講者の行動が変わるものではないことも、過去のセミナー経験から分かっています。

今回だと、過剰在庫が削減されること、および適正在庫量の範囲が会社全体で共有されることによって、はじめてセミナーの目的が達成されたといえます。

この度セミナーをご依頼いただいた会社は規模も在庫量もそれなりに大きく、改善に時間を要するかもしれませんが、行動の変化が起こるまでサポートしていきたいと思います。