株式会社トリプルアイズは7月24日、IFRS任意適用に関するお知らせを公表しています。
そのなかで、IFRSを任意適用する理由として、いま話題ののれんの会計処理の見直しについて言及されていますので、以下に一部抜粋します。
政府の規制改革推進会議による言及を発端とし、日本基準においても、のれんの会計処理の見直しに関する議論が行われており、いずれはのれんが非償却になる可能性はあると考えられる一方、一定の時間がかかることが予想されます。当社はさらに成長スピードを上げるためにも、日本基準の改正を待たず、IFRS を任意適用することといたしました。
私もこの考えに同意です。
先日に投稿した「のれんの会計処理や償却費の計上区分が本当に変更されるのか、について考えた」で、日本基準ののれん会計処理が非償却に変更されるのか、仮に変更された場合の適用時期など、私の考えを理由とともに述べました。
ここ最近、新聞等で日本基準ののれん償却処理がM&A増加の阻害要因となっているというような記事を目にします。
しかし、本当にのれん償却処理が理由なのであれば、のれん非償却であるIFRSを任意適用してどんどんM&Aすればいいんじゃないかと思います。
M&Aが時間を買うという側面を有していることからも、不確実かつ変更時期も不透明な話の結論を待つよりは、よほどスピード感もあり現実的でしょう。
特にクロスボーダーのM&Aを考えている企業であれば、あえて日本基準に固執する必要はないんじゃないでしょうか。