新日鐵住金はJMISではなくIFRSの適用を公表!

3月2日、新日鐵住金がIFRSを任意適用するというプレスリリースを打ち出しました。

注目すべきは、新日鐵住金がIFRSを適用することよりもむしろ、修正国際基準(以下、「JMIS」という)を適用しなかったことだと思います。

このJMIS、2015年6月にASBJが公表して以来、まだ1社も適用事例がなく、新日鐵住金が適用第一号となるかと言われてきました。

JMISはIFRSをベースとしており、相違点は大きく2点に集約されますが、ポイントはのれんの償却の有無(IFRSでは規則的償却を行わないのに対し、JMISでは償却を行う)という点です。
そして、これらの相違点を理由に、国際的にはIFRSとJMISはまったく別物という認識がなされています。

つまり、新日鐵住金のようなグローバル展開を行う企業が国際的な財務諸表の比較可能性を担保しようと、時間や労力、コストを費やして会計基準を変更しても、変更後の基準がJMISであれば、海外からは日本独自の会計基準を適用したという認識を持たれかねないということです。

それでも新日鐵住金はJIMSを適用する可能性が高いと言われてきた時期もあるようですが、セミナーや勉強会では上記の理由などから最終的には(JMISではなく)IFRSを適用するだろうと述べてきました。

新日鐵住金がIFRSの任意適用を公表したことで、今後もしばらくJMISの適用企業は現れないことが想定されます。

現在は4つの会計基準(日本基準、米国基準、IFRS、JMIS)が並列している状況ですが、個人的には今後もJMIS適用企業は現れず、日本基準とIFRSに集約され、日本基準からIFRSに変更する企業が当面は年間数十社程度のペースで増加していくと思っています。